『森の生活』(原題:Walden; or, Life in the Woods)は、アメリカの超絶主義の作家ヘンリー・デイヴィッド・ソローによる著作です。1854年に初版が刊行されました。

この作品は、ウォールデン湖畔に自分で築いた小屋に暮らした経験を記録したものです。ソローは、資本主義経済が拡大し、自然が失われていく転換期に、「個」(自我)の確立をめざしました。個の確立とは、「いかに生きるか」という問いの答えだと考えていました。

ソローは、人生そのものに向き合うため、「自然」そのもののようにすごし、実在を見つめようとしました。森に自分で小屋を建て、作物を育て、手を動かす労働のみで暮らしました。

最低限必要なものだけで暮らす生活の実践から、人間の労苦は人間自身が生み出しているという考えに至りました。

この作品は、自然と共に生きた著者の生活記録であると同時に「どう生きるべきか」という根本問題を探求した最も今日的・普遍的なアメリカ文学の古典です。

森の生活 は、19世紀に活躍した作家ヘンリー・デイヴィッド・ソロー(1817-62)の代表作です。ウォールデン湖畔の森の中に自ら小屋を建て、2年2か月にわたって自給自足の生活を送った著者の生活記録です。

森の生活 は、自然と共に生きた著者の生活記録であると同時に、「どう生きるべきか」という根本問題を探求した哲学の書でもあります。湖水と森の四季の移り変わり、動植物の生態、読書と思索などが「詩人博物学者」の清純な感覚で綴られています。